■ミカン科 ミカン属

ずの原産地は中国・長江の上流で、日本に渡来したのは飛鳥時代または奈良時代のころだと言われています。ゆずは、一般的なカンキツ類とは異なり、酸味が強く、生食には向いていません。しかし、さわやかな香りと酸味を活かして、日本では古くから調味料的に利用されています。

例えば、果汁は酢の物・鍋物などに、果皮は薬味・マーマレード・柚味噌・菓子などに使われます。ゆずはミカン属の中で最も寒さに強く、日本では東北地方まで分布しています。

夏に出回る緑色のものは「青ゆず」、秋から出回るものを「黄ゆず」と呼びます。「青ゆず」は未熟果、「黄ゆず」は黄色く熟してから収穫したものです。果皮はゆず肌と呼ばれるように、凹凸が激しいのが特徴です。

■ゆずは野菜的果実
ゆずは、植物学的には果実に分類されます。しかし、ゆずは果物として食べられるというより、薬味や風味づけに使われるため、流通上では野菜として取り扱われています。

冬至の日はゆず湯であったまろう
一年で夜が最も長くなる日を「冬至」といいます。日本には、冬至の日に「ゆず湯」に入り、無病息災を祈るという習慣が残っています。ゆず湯の由来は、ゆずの香りと黄色に邪気を祓う力があるとの言い伝えからきているそうです。また、「冬至(とうじ)」と「湯治(とうじ)」をかけているとも言われています。2013年の冬至は12月22日です。湯船にゆずを丸ごと、もしくは輪切りにして浮かべ、ゆっくりお湯につかってみてはいかがでしょう。