『商品名はデコポン、品種名は不知火』
長崎県にて清見×中野3号(ぽんかん)を交配して1972年に誕生した品種です。当初は奇形な果実が多く、品種としては認められませんでした。
しかし、見た目とは裏腹に良好な食味をもつことから熊本県が栽培を始め、「不知火」として品種登録されたのが始まりです。
初めは熊本県のものだけがデコポンと呼ばれ、静岡ではフジポン、愛媛ではヒメポン、広島ではキヨポン、鹿児島ではラ・ミリポンなど各地でバラバラの名称でした。
そして「デコポン」という名称は登録商標で、その名を使用するには糖度が13度以上、クエン酸1.0以下でなければならず、さらに日園連に加盟する全国のJAでのみの使用に限られているのです。品質や規格の問題、消費者の混乱を防ぐ為に統一されました。
へたの先端がでっぱっている外観から「デコポン」という名前がつけられました。この「デコ」は「おでこ」のデコです。ポンカンの香りをもち、食味良好。果皮は黄橙色でやや粗いがむきやすいといった特徴があります。
一方、「ベリーフルーツ」と呼ばれることもあります。ベリー(belly)とは英語でお腹(子宮・胎内)を示し、妊婦さんや赤ちゃんのいるお母さんへの贈り物にも喜ばれます。
デコポンには豊富にビタミンCが含まれており、さらにビタミンCの吸収を助けるビタミンPも含有しているため、効果的に美容効果を得られるほか風邪の予防をすることもできます。
食物繊維やビタミンB1も含み、特に食物繊維は便秘の解消に役立つといわれており、女性の味方ですね。