■キシメジ科 キシメジ属

品な香りと豊かな風味を合わせ持ったまつたけは、日本を代表する秋の味覚の一つです。しかし、人工栽培ができないうえ、近年では松林の減少や荒廃に伴い国産品は希少で、超高級品として取り扱われています。現在では全体の %が輸入品であり、店頭に並ぶまつたけのほとんどは中国産や韓国産のものです。輸入品は品質的に大きな相違はありませんが、まつたけの命ともいえる香りが弱く、風味も劣ります。土地や気候の違いも原因ですが、まつたけは採取から数日のうちに匂い成分が抜けて、かさかさになってしまうため、鮮度のよい国産品に勝るものはないのです。

発育段階
まつたけは発育段階によってころ、つぼみ、中つぼみ、ひらきと分類されます。ころは生育不十分で傘のかたく締まったもの。高値が付くのは傘の膜切れがないつぼみで、肌白で姿もよいです。傘が大きく開き、柄も太く生長したひらきは、香りがかなり強いので調理向けです。

栄養分
まつたけは「香りだけ」と言われるような風潮もありましたが、食物繊維は100g中 4.7gと比較的豊富。また、他のきのこと同様にグルカン、ビタミンDも含まれます。便秘予防、コレステロール値低下作用が期待できます。

美味しい食べ方
独特の香りと歯応えを楽しむため、シンプルな調理法がよいとされます。焼きまつたけ、まつたけご飯が代表的ですが、てんぷら、すき焼きに入れても合います。

 ♪担当者便り♪  ■2013.9■
近年、主要輸入先である中国や韓国国内でのまつたけ需要が増加。従って輸出向けは減少傾向、値段もやや高めになる見通し。アメリカやカナダの北米産は生育不順のため、量が出始めるのは第三週以降になる見込み。