■キク科 キク属

春菊を食べるのは日本ならでは!?
場から早春にかけてもっとも美味しくなる春菊ですが、春になると菊のような黄色い花を咲かせることから「春菊」と呼ばれています。関西地方では「菊菜」と呼ばれることが多いようです。原産地は地中海沿岸で、もともとは花を観賞するために栽培されていました。日本へは室町時代に中国を経て渡来し、江戸時代末期頃から西日本を中心に栽培されるようになり、関東地方へと広まっていきました。食用にしているのは日本や中国などの東アジアだけで、今でもヨーロッパでは観賞用として栽培されています。

栄養価の高い緑黄色野菜で、カロテン、カルシウムを多く含みます。

■春菊の種類
菊は、葉の大きさや切れ込みの程度によって、大葉種、中葉種、小葉種に分けられます。全国的に主流なのは中葉種で、中葉種は株立ち型と株張り型に分けられます。「株立ち型」は、伸びた茎を摘み取って収穫しますが、収穫した後も次々と脇芽が出るので何度も収穫することができます。それに対して、根元から株が張り、側枝が多く分枝する「株張り型」は、株ごと抜き取って収穫されます。


冬場の春菊がやわらかくて美味しい!
特な香りが特徴の春菊は、アクが少ないので下ゆでの必要がありません。加熱する際は、くたくたになるまで火を通さないように注意しましょう。香りが逃げて歯触りも悪くなります。鍋料理に使うのはもちろん、天ぷらにしたり、やわらかい葉を生のままサラダにしても美味しいです。
また、ごま和えやピーナッツ和えなど、ややコクのある味付けにすると食べやすくなります。