ほうれん草には「東洋種」と「西洋種」があります。「東洋種」は葉に深い切れ込みがあり、根元の赤みが濃いことが特徴です。それに対して「西洋種」は葉に切れ込みがなく、丸みを帯びており、葉が肉厚なことが特徴です。最近は両者を交配した一代雑種が主流となっていて、東洋種と西洋種の中間的な形をしています。
ほうれん草の原産地は、トルコやイランなどの西アジアで、イスラム教の広がりに伴って東西に伝わったといわれています。東方面へはシルクロードを通じて中国へ伝わり、東洋種が、西方面へはアフリカを経由してヨーロッパへ伝わり、西洋種が生まれました。日本へ最初に伝わったのは東洋種で、その後、江戸末期に西洋種が導入されました。明治時代までは高級野菜として扱われていましたが、大正時代中期には一般にも普及していきました。本格的に栽培が始まったのは昭和以降で、昭和40年代から栽培量が急増し、今ではすっかりおなじみの野菜となっています。
■冬のほうれん草は栄養価が高い!!
夏のほうれん草より、冬のほうれん草の方が、ビタミンCや糖分の含有量が多くて、より美味しいといわれています。なぜかというと、植物は低温になると、糖分などの濃度を高めて、葉を凍りにくくする性質があるからなのです。ほうれん草は一年中出回っていますが、やはり旬の時期である冬が食べごろなのですね!
・栄養価の高い緑黄色野菜!
・ビタミンKや葉酸、鉄分などを多く含みます。
・アクが強いので下ゆでしてから使うのが基本。